STEAM教育

【21世紀型の教育】STEAM教育の海外事情をご紹介

STEAM Education

STEAM教育とは

  • Science 科学
  • Technology 技術(テクノロジー)
  • Engineering 工学(エンジニア)
  • Art 芸術・教養
  • Mathematics 数学

これらの頭文字をとってSTEAM(スティーム)教育と言われるようになりました。

以前はSTEAM(ステム)教育と言われていましたが、それにArtをたしてSTEAM教育と言われるようになりました。

STEM教育とはどのような教育なのでしょうか

具体的な内容を見てみましょう。

STEM教育とは?

アメリカでは1990年頃からSTEM教育のもとになる考え方の必要性が唱えられるようになり、2003年に「STEM教育」が始まりました。

大きく広まったきっかけは

2011年に行われたアメリカのオバマ元大統領の一般教書演説でした。

その演説ではSTEM(STEAM)教育の重要性が語られ、

技術革新の担い手としてのSTEM教育の重視

「未来を勝ち取る」競争力強化策:

10年間で新規に10万人のSTEM教育分野の教員を雇用

              参照:米国:オバマ大統領一般教書演説2011

技術革新に対応できる人材を育てるためにSTEM(STEAM)教育を導入し

大規模でSTEM(STEAM)教育を教える教員の雇用を発表しました。

この演説により、STEM(STEAM)教育が普及し、世界的に取り入れられるようになりました。

STEAM教育の特徴

STEAM教育の大きな特徴は、

5つの科目をそれぞれ勉強するのではなく、

5科目をまたがって学びます。

授業は今までのような受け身で学ぶスタイルではなく、

自分から学びを広げていくアクティブラーニングを行います。

STEAM教育がなにかはわかりました。でも、なぜSTEAM教育をする必要があるのですか?

スチームくん

STEAM教育の目的ですね。それでは、次の章で解説します。

STEAM教育の目的

これからAI時代が到来するにあたり

必須となるスキルがあります。

それは、テクノロジー創造力です。

これからは、AI(人工知能)だけでなく、ロボットが仕事をうけおうようになっていきます。

医師にかわってAIが診断をしたり、銀行の業務をAIがやるような時代になるでしょう。

コンビニやレジをロボットが行ったり、車の運転も自動運転が可能となりドライバーが不要となります。

そんな未来では、どんな仕事に就けるのでしょうか?

今までのように就職活動をして会社に勤めるということがなくなるかもしれません。

なくならないにしても、今までのような仕事は減り、選択肢が少なくなるでしょう。

そんな時に必要なスキルとは?

それは、時代にあわせて「新しい変化を創造し作り出すスキル」です。

下の「AIやロボットによる自動化が難しい職業には、3つの特徴」の資料が示すとおり、

AIやロボットに代替えされにくい

「創造的思考」「ソーシャルインテリジェンス」「非定型」の能力を身に着けることが大切になります。

つまり、AIに取って代わられない、AIを使うことができる人材が求められます。

これらのスキルや考え方を学ぶ方法として生まれたのが

STEAM教育です

参照: AIと共存する未来~AI時代の人材~/ 野村総合研究所

日本でのSTEAM教育のとりくみ

ここ数年、日本でもSTEAM教育の重要性が高まり

「日本STEM教育学会」や「STEAM教育協会」が設立されました。

2020年からは小学校にてプログラミング教育が導入されるため、

STEAM教育にも注目が集まっています。

人材不足をむかえる日本の未来

すでに2015年の時点で約17万人の技術者が不足しており、

2030年頃には、需要と供給の差がさらに広まり

約59万人の技術者が不足するだろうと言われています。

この人材不足をおぎなうために、プログラミングやSTEAM教育をとおして

人材育成を早急にしていく必要があります。

日本での具体的なとりくみ

小学校でのプログラミング教育の導入

2020年度から学習指導要領がかわり、小学校でプログラミング教育を学ぶようになります。

スーパーサイエンスハイスクールの設立

文部科学省が先進的な独創性や創造性や理数教育を学べる高等学校として

スタートし、現在では日本全国に200校以上あります。

海外でのSTEAM教育のとりくみ

アメリカで始まったSTEAM教育はいまや世界中でとりくまれています。

それだけ、これからの子供達が必要とするスキルとして重要視されているということです。

スチームくん

STEAM教育が発祥のアメリカ、ヨーロッパ、アジアではどのように広がっているのでしょうか。見てみましょう。

アメリカ

AIやロボットの技術は日々進化しているにもかかわらず

変化を生み出すことができるエンジニアやデザイナーは世界的に不足しています。

そのため、アメリカでは「国家戦略」としてSTEAM教育を通した人材育成を始めました。

アメリカで行われているSTEAM教育のとりくみをいくつかご紹介します。

マサチューセッツ州のケンブリッジで行われている

「STEAM Initiative」という取り組みをご紹介します。

この取り組みでは、年齢や社会的、経済的など関係なく

どんな人でもSTEAM教育を受けられるよう機会を広げています。

過去の取り組みでは、マサチューセッツ工科大学(MIT)やGoogleなど

STEAMが生かされている現場を見学し学びを深めたり、

実際の企業でAndroidやアレクサ用のアプリを開発しました。

参照:STEAM Initiative

Students test out a build for a FIRST LEGO League competition/ Snapology

Snapologyというアメリカの会社で行われているSTEAM教育のプログラムをご紹介します。

2010年に設立したこのプログラムでは、

1~14歳の子供を対象とし、レゴブロックなどの遊びを通してSTEAM教育を学びます。

アメリカで始まったこのプログラムは今では

アメリカ、カナダ、オーストラリア、中国、ベトナム、ジャマイカで150箇所のフランチャイズの教室を運営しています。

参照:Pittsburgh-based Snapology makes STEAM-based learning fun for kids

参照:Snapology

ヨーロッパ

ヨーロッパで行われているSTEAM教育をご紹介します。

SpaceEUは宇宙に関するプログラムを通して、子供達にもっとSTEAM教育への興味を持ってもらおうというプロジェクトです。

オランダのライデン大学を中心としてヨーロッパ各国の団体が参加しています。

活動内容としては、

・教師向けのトレーニングやサマースクール

・生徒向けにはアートと宇宙をつなげ、宇宙と自分いう大きな課題に向き合う展示会やSTEAM教育を広げる活動を行っています。

フィンランド では

Phenomenon-based Learning(現象ベース学習)が行われています。

現象とは、歴史や文化といったその土地ならではの問題や現在起こっている問題をさしますが、

現象ベース学習は、現象について教科にとらわれず探求していきます。

現象ベース学習がとりいれられたからと言って、
従来の勉強がなくなったということではありません。

それぞれの科目で学んだ知識をつかって、総合的に学びます。

例えば、3Dプリンターを使ってローマの建物の模型を作り、現代の姿と比較するといった方法で学びを深めます。

参照:Could subjects soon be a thing of the past in Finland?

参照:What is Finland’s Phenomenon-based Learning approach?

アジア

アジアでもSTEAM教育は広く普及し、特にシンガポールが力をいれています。

シンガポールにはサイエンスセンターという政府直属のSTEAM教育センターがあり、

各分野のスペシャリストが授業を行っています。

サイエンスセンターでは、STEAM教育の社会での役割や目的について考え、

答えを明確にしながら現実社会に沿った授業をうけることができます。

カザフスタンにはSTEAM教育をとりいれている幼稚園があります。

こちらの幼稚園が大切にしている指針は
 
・クリエイティビティ(創造性)
・クリティカルシンキング(批判的思考)
・コミュニケーション
・コラボレーション

活動を通してこの4つの指針を学べるよう環境が整えられています。

子供達は、モーター開発ができる砂場や

インテリジェント農業を行える植物室などで

活動を通してSTEAM教育を学びます。

参照:Kindergarten shares innovative ideas for effective learning with regional teachers

まとめ

2013年より本格的に世界に広まった「STEAM教育」

現在そしてこらからの人材不足に対応するため、日本でも本格的に導入されるようになりました。

そのなかでも日本における2020年度のプログラミング教育の開始は大きなインパクトをあたえる可能性があります。しかし、地域によって導入に差が出ていますので、今後の動向に目をむけつつ時代の波に乗り、柔軟に対応することが必要となります。

海外事例を参考にSTEAM教育をぜひとりいれてみてください。

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