STEAM教育の海外事例をご紹介するシリーズ!
今回は幼児向け『三匹のこぶた』アクティビティをピックアップ。
海外でとても人気のアクティビティなのでぜひ授業やご家庭で取り入れてみてください。
『三匹のこぶた』といえば、日本でも昔から愛されるストーリーですよね。その三匹のこぶたを使ったSTEAMアクティビティがありますのでご紹介します。
このアクティビティをする上で重要なのはこのパート
三匹のこぶたのお兄さんブタの家は狼に崩されてしまうものの、崩されなかった一番下の弟ブタの家で狼を撃退する。
こちらの部分です。このストーリーをSTEAM教育に連動させてることで
- Engineeringー建築エンジニアリング
- Mathー算数・数学
- Artーアート、デザイン
これらの分野を学ぶことができます。
子供達が良く知っているお話しなので、導入もしやすくとにかく楽しい!ひとりで作ってもよし、チームで取り組むこともできる優秀なアクティビティですので、ぜひ最後までご覧ください。
狼に崩されない家をつくるにはどうしたらいいかを考えて家を作り、実験してみよう!
『三匹のこぶた』アクティビティの手順
手順は以下の4ステップ
- 課題の説明(必要であれば『三匹のこぶた』の読み聞かせ)
- 三匹のこぶたの家を作る
- テストをする(ドライヤーか扇風機で風を送る)
- テスト結果によって作り直し/調整をする
この動画ではドライヤーを狼に変身させていますね。
子供達が喜びそうなアイディアです。
建築に使う素材は何でもいいのですが、
王道だと
- ブロック
- 積み木
- カード(トランプなどでもいいが、折っても良いもの)
- 粘土
- 紙やプラスチックのコップ
ちょっと変わり種だと
- ストロー
- マシュマロ
- クッキー
- 葉っぱ
- 羽
など変わったアイテムで実験してみるのも面白いですね。家が建てられそうなものなら何でもOKですので、材料選びから子供に考えてもらうのもよいでしょう。
大人からしたら、絶対に上手くいかない材料でも大丈夫。
失敗なんてありません。上手くいかないデータが取れるだけですし、シリコンバレー系の企業では「失敗したことがない人は採用しない」と言われるくらい、失敗と改善点を見つける作業を重視していますので、
子供の発想を重視して取り組んでみてください。
そして、
海外のレッスンはエンターテイメント性があるので、子供達が喜ぶお菓子を使うことがよくあります。
この後ご紹介する同アクティビティ実施例でも、竹串を接続するために”グミ”を使用していますが、ここらへんは文化的な違いもありますので、よくご検討ください。最後の発表で食べてしまった子もいるのが微笑ましい(笑)
【STEAM教育の事例】実例紹介
それでは、実際に『三匹のこぶた』アクティビティを行っているレッスン風景をご紹介します。
こちらの動画では
竹串とグミでつないで形を作る様子や、
先生が生徒に「どんな形をつくったの?」と聞いてまわり、正方形と立方体の違いなどに触れている様子が見られます。
生徒にはあらかじめ
- 四角
- 三角
- 長方形
- 六角形
が書かれたペーパーが配られ
竹串とグミでその形を作り、絵と実物を照らし合わせています。
形が書かれたペーパーの他にも
小さい豚のイラストが切り抜かれたものも
配られていますね。
イラストのブタさんのためにお家を作るんだね!
お家とはいっても、子供達が作るものはとてもユニーク。
ウニのように放射状に竹串が刺されているユニークなものを作ったり
どんどん繋いで大作を作ったりしている子もいます。
家になっていない作品もありますが、先生は否定しません。子供の発想を尊重している姿が素晴らしいですね。
子供達は形を作っていたとしても、認識しているとは限らないので、声掛けによって気づかせてあげるのも大事です。
自分が作った作品を見せながら
- coneー円錐
- pyramidー四角錐
- trapezoidー台形
の違いについて話すことで、エンジニアリングと算数/数学をつなげ、理解を深めています。
そして、最後には各自が「家の名前」をつけ、先生のまわりに集まり、上手く行った部分、苦労した部分などををひとりずつ発表していきます。
先生も、生徒の作品をみた感想を全員に向かって伝え、コミュニケーション能力を学ぶために積極的にディスカッションに参加することを促していました。
こういったフィードバックはいいですよね。
言語化するのはとても大切ですし、自分が作ったものを客観的に見る訓練にもなりますので、作って終わりではなく、アウトプットまでアクティビティに入れるとよいでしょう。
まとめ
海外のとてもユニークなSTEAM教育の事例『三匹のこぶた』アクティビティをご紹介しました。小さい頃から慣れ親しんだストーリーがSTEAM教育に結び付くのは感動ですらあります。
エンジニアリングと聞くと難しく感じますが、親しみあるアクティビティによってとても身近になります。
まだまだ他にもSTEAM教育の事例がありますので、こちらもぜひご覧ください。